19.みかん集中法
ここ数回『眉間にしわを寄せずに声を出す』
ということをテーマにお話をさせていただきました。
その方法として、『第三の目で見る』ようにして声を出すことや、
そのメカニズムなどについてお話をさせていただきました。
そして、今回、もう一つのテクニック
『みかん集中法』についてお話させていただきます。
この『みかん集中法』は、大変素晴らしいテクニックで、
まずここ数回のテーマである『眉間にしわを寄せずに声を出す』
ために大変効果的です。
また、
・ 空間を広く認識し、声が響きやすくなる。
・ 身体という楽器を立体的に使いやすくなる。
・ 力が入りにくくなり、声がコントロールしやすくなる。
・ 力みが取れて、緊張しにくくなる。
・ 感情表現をしやすくなる
などなど、様々な効果がある、素晴らしいメソッドです!
◆◆ みかん集中法のやり方 ◆◆
では、この『みかん集中法』のやり方をご説明しましょう!
1、 まず、身体をリラックスして楽な姿勢をとりましょう。
立っていても座っていてもかまいません。
2、 呼吸を落ち着けて、自然に深い呼吸へと変えていき、
さらに深いリラックスをしましょう。
3、 ここで、「みかん」を右手の上にリアルに思い浮かべてください。
色、艶、皮のぶつぶつやヘタ、重さ、におい、
とにかくミカンを右手の上にリアルに想像します。
創造と言ってもいいかもしれませんね。
4、 その「みかん」を反対の手、左手に持ち替えてください。
そして、もう一度自分の持ちやすい手に持ち替えてください。
このことによって、「みかん」をよりリアルに想像できます。
5、 そうしたら、その「みかん」を
後頭部の30センチほど後ろに置きます。
そしてそのまま30センチほど上方に
手で「みかん」を持ち上げてください。
後方斜め上という感じですね。
6、 その場所に「みかん」を持ち上げたら、
宙に浮かせるようにして手を離しましょう。
想像上のみかんは、皆さんの後方斜め上に浮いています。
7、 では、自分の真っすぐ前を見つめてください。
「みかん」は皆さんの後方斜め上に浮いています。
はいっ、まっすぐ前を向いたまま後ろのみかんを見てましょう!
8、 (笑)。。。 無理ですよね。。。
どのようにするかというと、皆さんの視野を広げていただきます。
120度、180度、240度と広げていき、
最終的に360度後ろの「みかん」が見えるように
真っすぐ前を見つめながら、想像上で視野を広げていって、
後方斜め上の「みかん」が見えるようにしてください。
もちろん想像でですよ。
そして、ここで絶対に目を閉じてはいけません。
これが、『みかん集中法』です。
身体が開いていく感覚があったり、
意識が楽に開いていく間隔があったり、
心地よく落ち着いた感覚があったり、
人によって得られる感覚は様々ですが、
とても心地よく集中したような状態が生まれてくれば正解です!
◆◆ 声と緊張の関係 ◆◆
みなさんが、声が出にくくなったり、緊張したり、
声がコントロールしにくくなったりするときは、
往々にして、眉間にしわを寄せたり、
顔がストレスから緊張していったりするものです。
その時に、意識的に緊張しているものを、
意識的に解消するのはとても大変です。
「緊張しないようにしなければ!」
「楽に出さねば!」
と思えば思うほど裏腹に、意識は緊張していくものです。
みなさんも経験がありませんか?
◆◆ イメージを使って意識を解放する ◆◆
そのときに、意識から解消するのでなく、
身体やイメージを使って、
意識が解放されるようなアプローチをしてみてください。
これは、「みかん集中法」だけでなく、
みなさんのあらゆる取り組みのヒントとなるはずです。
KosmosFlowerでは、
こういった身体やイメージを使ったアプローチを心がけています。
それは、結局意識というものは、
目に見えず、扱いづらく、変にはまってしまったり、
良くない自己嫌悪の状態や、
スポーツで言うイップスの状態
(...またこうなってしまうのではないかという恐怖から、
ごくごく簡単なことも全くできなくなってしまう状態)
になってしまいがちだからです。
みなさんも、この「みかん集中法」を使って、
力を抜く感覚や、身体の後ろの感覚を高めていってくださいね!
この「みかん集中法」は、
声を出すときや、呼吸をするときだけでなく、
電車に乗っている時、ぼーっとしているときなど、
日常のあらゆる場面で使って、意識をたかめていくことができます。
ただし、車やバイク、自転車などの運転をしているときは
危険ですのでお気をつけ下さいね!
◆◆ 「みかん集中法」が生まれたきっかけ ◆◆
さて、余談ですが、この「みかん集中法」というメソッドは、
『あなたもいままでの10倍速く本が読める』(フォレスト出版)
という本を読んだ時に出会ったメソッドです。
この本を読んだ時に、
これは声のメソッドに応用できるなと思い、
僕自身が声のメソッドのために改良を重ね、現在に至ります。
この本は、いわゆる速読の本なのですが、
達人と言われる人達は皆、
この「みかん集中法」のような感覚を身に付けているものです。
僕も大学時代、先生から
「演奏の時に舞台の後ろ、上の方から、もう一人の自分がいて、
舞台全体を広く見ているような感覚を持ちなさい」
と言われました。これは、みかん集中法と全く同じ状態です。
また、以前にある本を読んでいた時に、
「弓道の達人は、身体の後ろの感覚や、
後ろの空間を把握する感覚がとても強い」
と書かれてありました。
正しく集中した状態というのは、
どのようなことに取り組んでいても、
人間の身体を自由にコントロールできる
同じような集中状態が生まれるのだと思います。
それでは、みなさんも、この怪しげなネーミング
「みかん集中法」を使って、さらなる飛躍を目指してくださいね!